存在もいつかは溶けてく

独断的気ままに綴る、あらしさんの話

ARASHI LIVE TOUR 2017-2018「untitled」

 

12月2日 東京ドーム。

 

お友達の権利が当たり、どうにか行けた2度目の嵐コンは、初参戦以上に足早に駆け抜けて行ってしまった。ド年末だった去年より1か月早いということもあって、なんていうかまたたく間に当日が来て、そしてライブ本番も3時間弱という尺が信じられないほどあっという間。幸せな空間だったってことしか覚えてない、どうしよう…去年以上に何も覚えてない…( ;∀;)

 

これはちょっとだけ反省してるんだが、公演中、双眼鏡を駆使してしまった。元々あまり使い慣れてなかった。対象はすぐ見失うし、ピント調節は下手だし。あれやこれやしてるうちに全体の良さを見逃したら大変。だから双眼鏡は無きゃ無くてもまぁ…ぐらいの人だった。実際去年は大して役に立たなかった。バックネット側2階スタンドの最後列、嵐から最も遠い「上の、上の、上の方ー」で、双眼鏡を使ったとしても大きな違いは得られなかったからだ。ゴマが小豆になるぐらいの話、だからほとんど使わなかったと思う。

 

ところが。上の上の方ーには違いないが、今年は違った。同じ2階スタンドだけど(ちなみに今年は最後列の1コ前でウケた、嵐に近づくにはまだまだ修行が足りないと思った 笑)グッと三塁側のお席。メインステージ下手が若干見切れるものの、サイドの花道はだいぶ近い(と感じたw)高まる期待。思いがけず開演前には円陣の声まで聞こえた!生で、この耳で。いままで「円陣を聞いて盛り上がるファンの人の声」しか聞いたことなかったもんだから、ひたすら感動とにかく感動(笑)

 

嵐と歌いたくてあんなに懸命に歌覚えて行ったのに、ほぼお口ポカンで眺めてただけだった(バカ)双眼鏡越しの彼らは、ああ~本当に嵐だ…と思えるくらいのリアルさ。トロッコで回ってきたニノ。なんて可愛らしいカタチでぴょんぴょこ跳び上がるんだろう。可愛い、爆裂的に可愛い。

 

そう。どうして今まで気が付かなかったのか。たとえレンズ越しだろうとなんだろうと、いまここで見ているものは「ディスクには収まらないかもしれない、いまだけここだけの」嵐なのだ。もうめっちゃ必死(笑)ヤバい双眼鏡ヤバい。知ってしまった。楽しさに目覚めてしまった。

 

大野さんがMonsterの歌い出しを待っている時、すごい「ぽーっ」としたお顔だったり(語彙) 花道の袖で上着をもらってサッと羽織るカッコよさとか、何より大野さんのソロダンス(だったと思う)跳び上がって空中でほんのちよっとだけ〝止まる 〟(と思い込んでる)あの瞬間を観てしまったのだ。感動以外にありますか。そんないい機材じゃないのに、ホント情けないくらい野鳥観察の人になってた(笑)

 

多分3時間それだけやってても、大感動だったと思うけど、今回はメインに据えられたスクリーンが凄かった!後で知ったら2500インチもあるってなにそれ。もう信じられないくらいの大きさ。そして素人でもわかる。多分いまの技術で出せる最高のレベルなんだと思う、突き抜けるように綺麗な画質だった。

 

うちの32インチTVは10年選手。それで観るあらしさんだってメチャクチャカッコいい。2500インチでカッコ悪いわけがない。大きな画面は正義、すべてを蹴散らすほどの破壊力だった。でもって、これがいま現在ステージ上で起きてるってどういう…もう事件は現場で起きてるんだって感じ。あれ何言ってるのかよくわからない。いやホント、ここでこうして観てること自体に現実感が無くなってくる。

 

ああ、もっとスクリーンを観ればよかった。双眼鏡も楽しかったけどあのカッコよさ、忘れられない。と、いうことにコンサートが終ってから気付くのだ。そして今だから思う、あんなにカッコよかったのは単に「中継」してるんじゃなくて、どこで誰の何を抜くということにまで拘り抜いているからなんだと思う。いわばぶっつけの編集無しでコン盤のクオリティを出しちゃってるようなものなのだ。本気度が違う。

 

そんなわけで、最終的には「眼が10コ欲しかった」という結論に至る。そのようにあまたの現象が同時進行で流れていってしまう、それが嵐コンだ。既に半月以上が経過、記憶が薄れマボロシ化が始まっているのだが、せめてひとつ強烈に自分の中に刻まれたユニット曲「夜の影」のパフォーマンスの話をさせてもらいたい。

 

ざっくり言うと、いわゆる〝情事 〟を題材にした歌だ。だからステージもそういう…衣装振付ともに、なんてぇか、どセクシーな感じの仕上がりを想像してた。断っておくが好みかというとそうではない(笑)ところが「Come Back」が終わったあと、一瞬あれっ?という間ができたのだ。リハーサル中のような、ただステージを明るくするためだけの照明。喋りのつなぎもない。10人くらいのジュニアを含めわらわらと人がいる。

 

これは松本さんの着替えのための時間でもあるはずなんだが、それにしても何かあまりに無防備な感じの演出で驚いた。しかも結構長いことこの何も無い時間帯があったように覚えている。衣装は白。茶系のジレかベストのようなものを羽織っていた…かもしれない(覚えてないw) 別にセクシーではない(笑)

 

そうこうしているうちに、振付の練習?みたいなのが始まるのだ。練習といってもガツガツした踊りこみではなく、大層ラフに。待ち時間にサラッとやるようなやつ。動きだけ確認、みたいなの。ステージ上の装飾、照明ともにとてもシンプルなもので、ちょっと例えが違うかもしれないが流れていたBGMの感じと相まってブロードウェイ・ミュージカルの練習風景みたいな絵面なのだ。

 

そこからいつ始まったのかわかんないくらい〝ふわっ 〟と歌が始まる。で、しばらく覚えてない(なんなんだよ!笑)その後だ。ステージ上、向かって左側のスクリーンに釘付けになった。

 

多分レポを事前に読んでなかったらわからなかったかもしれない。ジュニアの誰かがその場で「スマホで撮影」してるらしいのだ。それまでの超絶クリアーな映像と違って、どこか〝 ザラっ〟とした画面の質感。そのせいか色味もセピアがかって見える。

 

もうホント、ショボい記憶力だから描写に甚だ自信が無い。コン盤観て違かったらゴメンだけど、ラストのサビが本当に忘れられない。画面には二人。後ろから撮影しているのでバックショットだ。私には大野松本の二人に見えたんだけど、この背中越しのダンスが禿げるほどカッコいいのだ。後ろからなのに、顔見えないのに。

 

なんて言ったらいいんだろう、シンクロの度合いが凄まじかった。智と潤って言ったけど、違うかもしれない。そのくらい同一性がすごくて、いやもうどっちが誰だって全然いいよ!って気になる。しかもいわゆるエロくて緩い雰囲気系ダンスじゃなくて、ビートに乗ってタイトに身体を動かしていく、ほんと踊りまくりのやつ!その時周りのジュニアくん達が何をしていたか、画面に見とれ過ぎててこれまた覚えてないんだけど、この背中側から観る息ピッタリの踊りが、まるで彼らに向かって〝 catch me if you can 〟付いてこれるならやってみろ、追随はたやすくないと言わんばかりの圧倒的なブッちぎり感で。長年のキャリア、スピリットまでもがその背中に乗ってる、それでいてとても若々しい。「第一線」とはこういうことか!って目撃するような体験だった。 

 

その後何日かしばらく「夜の影」リピってたんだけど、ホント、最後のサビに来るとあのとき見た背中の残像が蘇って何度でも高揚する。 観たい、あのスマホからの映像もう1度観たい。思っていた方向と全然違う演出の意外性にも衝撃受けた。二宮くんの演出能力…ちょっと計り知れない、もっと知りたい。

 

それにしても…この曲、終盤になってやっと末ズのエロい絡み(という名のネタパート)があると、せっかくレポで予習してたのに、やはりまったく覚えてない(笑)大野さんの振付も全貌が全然わかんなかったし、なんて不甲斐ないのか。やっぱり眼が10個必要…。

 

というわけで二度目の参戦も、終わってみれば思うことに大して変わりはない。来年もツアーがありますように。嵐にまた会えますように。徳を積もう。こんなもんである。あっ、今年はもうひとつ増えたかな。ああもうホントに。いい双眼鏡が欲しいです(笑)