存在もいつかは溶けてく

独断的気ままに綴る、あらしさんの話

ばっぼい様って何者ですか

去年の暮れ、初めて自分が参加した嵐コン「ARASHI LIVE TOUR  2016-2017 Are You Happy?」をブルーレイで観た(といっても、まだコンサート本編のDISC1だけ)

年末の感動から5ヶ月。ちょうど収録が自分の行った日に行われていたこともあり喜びもひとしおだ。記念記念。

 

そのときのブログ記事でも言及しているが、当日のことって意外にもあんまり覚えてない(笑)改めて観てみても「コレほんとにアタシが行ったやつか?」って驚くような場面もあったりしたし。オープニング映像の内容とかビックリするくらい忘れちゃってた。本当に甲斐がない(苦笑)

 

家のHDD並に残量のヤバいアタシの脳内記憶フォルダ。そこに辛うじて刻み込まれたものを検証するおシゴト、それがコン盤鑑賞と言い換えられるかもしれないが、やっぱり映像として細かく、そして何度でも(ココ大事!w)観られることが大切で、場を共有したっていうのとはまた違った感動が押し寄せてくる、それもディスクのいいところだ。

 

で、何が言いたいのかというと大野さんのソロ「BAD BOY」通称ばっぼい様である。

 

 ライブ当日も「よくわからないままに終った ステップがすごかった なんか観たことない感じのやつだった」というしょーもない感想しか残せなかったのだが(笑)映像が始まった途端、正確にはシャワーシーンが終ってイントロが鳴り、大野さんにピンスポが当たった瞬間だ。

 

なにこの空間支配力…。

 

そう、なんか感覚が違うと思ったら今回のソロ、Jr.を従えていないのだ。広大なセンターステージ上段に大野さんがひとり、たったひとり。その場の観客全員の視線やらテンションやら、なんなら欲望が塊となって文字通り一点に向かうのである。こんなアガる映像ありますか。衝撃である。

 

サビの超絶ステップ。ライブ当日も目を見張ったけど映像で観たら首から上は殆どブレが無いことに更に驚愕し、改めて大野さんの縦軸の素晴らしさに酔う。勿論そこ以外もハチャメチャにステップを踏んでいたことを確認。そして何故ここでと思わず笑ってしまうパントマイム。だが寸分の狂いもない正確で見事なパントマイム。見えるよ壁が!動かせない壁が!(笑)

 

装飾を極力抑えたステージセットにレーザー光線という無機質な空間で壁を動かそうと奮闘する大野智。シュールすぎて書いてて自分でも訳が分からない。その訳の分からなさが脳内の半分を占め、残り半分の脳が「ぎゃぁああ!カッコいいーーーー!!」と叫んでる。これはとんでもない現象だ。

 

全部ではないが、これまでのディスクで観させてもらってた大野さんのソロはとにかく緻密に作られてるといった印象で、それゆえに崩しや抜けの無い完成品としての素晴らしさを味わう或いは拝ませて頂くといった側面が自分の中にはあった。けど今回の「BAD BOY」はちょっと違う。特に後半それが顕著なんだが、大野さん自身も「最終的にどこへ向かうか分からない」感じに踊ってるというか、すごく〝身を任せてる〟ように見えるのだ。

 

ラジオでこの曲の振付誕生秘話みたいなのを話していた大野さん。「BAD BOY はダメな男なんだと。でもまだ本気出してないんだぞと。見てろよこんなもんじゃないぞと」あと「空っぽになって踊りたかった」みたいなことも言ってたっけ。ふわっとしたイメージの話じゃなくて、珍しく具体的に(?笑) 楽しそうに喋っていたのを覚えている。

 

実際、各会場でパントマイムの中身もちょっとずつ変わっていったというし、ツアーが進むにつれ〝おフザケ〟の度合いも増していったっぽい。そういうの凄く面白いし、あの突っつく幅をまったく挟んでこない大野さんが歌おわりのほう、なんならちょっと「疲れてる?ヤケクソっぽい?」ってこちらに思わせる隙を投げつけてきてて、なのに口を突いて出るのは「めちゃくちゃカッコいいいい!!!」っていう(笑)まったく新しいタイプの感動に、私は完全にやられてしまったのである。褒めてますよ?(本当です)

 

がむしゃらでしゃかりきで、且つハンパない「へんてこ」さを伴った演出で。そしてトランスという楽曲の持つパワーが、このパフォーマンスをものすごい次元に引き上げてる。手ぐすね引いて拝んでいる場合ではない。うかうかしてると〝超次元〟の大野智に観客の私達が完全に置いてかれる格好だ。こんな感覚は初めてで、凄まじく楽しい。

 

というわけでリピートが止まらない、どうしてくれるんだ。っていう帰結は...あ、いつも通りか(笑)ちなみに、こんなメチャクチャに動き回った直後の「TWO TO TANGO」のアタマで息を整える間も無いままソロパートを完璧に歌い出せる大野さんに本当に平伏しました...なんなんだよこの人...。